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【脳内創作】ローナ~銀陽の少女~ 第二十四話「灼熱の神殿」

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火山を統べる火竜の王イグナスに導かれ、火口近くにある神殿に向かうローナ一行。
道を行けば行くほど険しくなり、気温も高くなる。
しかしそんなことには負けていられない、それぞれの思いで進むローナとクララとナタリー。
1時間ほど歩いた先にとうとう神殿が見えてきた。

「少女よ、見えるか?アレが神殿だ」

火口近くのところ、マグマの海の中央に花崗岩で囲まれた無骨な構築物がある。当然ながらそこまで歩いていくための足場等はない。

「宝珠の共鳴が強くなってる…あそこにあるのは間違いない!」
「でもなんというか…本当に『安置』されるための場所という感じね…人が歩いて行けるようにはできてないように見えるわ」
「イグナスさん…どうにかなりませんか?」

「うむむ…確かにここは人間はおろか、サラマット族ですらめったに近づかない。ならば吾輩があそこまで乗せて行ってやろう」
「お父様ッ!そんな人間なんかのためににそこまでする必要なんてないヨッ!!」

イグナスの提案に対し、金切り声で反論するシアラ。
どうにもこちらのことがどうしても気に入らない模様。

「貴方ねえ…さっきからいちいちなんなの!?こっちは大事な話してるんだからじゃなしないで頂戴!!」
言い返すクララ、どうもこの二人はウマが合わない。

「アンタこそ何ヨ!勝手にこんなところまで来てお父様の手を煩わせて…お父様はねェ!偉大なる竜の王ナノ!アンタら人間になんて構うことはないのヨ!!わかる!?!?!?!?」

「さっきから言わせておけば…」
怒り爆発する瞬間のクララだったが、スッっとローナが止めに入る。

「わかった、シアラさんのいうことも最もなのかもしれない…これは私達の問題だから自分たちでなんとかします。だからクララも落ち着いて」
「え…ええ、そうね…」

「そうか…ならば君達人間の力というものを…見せてもらおう。シアラもそれならいいだろう」
「ふんだ!アンタらなんてマグマに落ちて溶けちゃえばいいのヨ!!」

怒りながらも納得するシアラ。

「とはいってもどうするの?私のエンチャント魔法でもこのマグマを耐えたり、この長距離を飛翔できるようなものはないわよ?」
「アンタークの時は私のリフレクターを足場に使いましたが…この熱ではすぐに壊れてしまうと思います…ごめんなさい」

かつてアンタークの戦いではクララとナタリーの魔法による援護で海の上で戦うという離れ業を行ったものの、同じ方法はさすがに難しい。
何せ少なく見積もっても500m程は離れた距離であり、下には灼熱のマグマが燃え盛っている。
万が一落ちたら耐え切れず身体は一瞬で消滅してしまうだろう。

「でも何か方法があるはず…どうしよう…」

 

「ふぉっふぉっふぉ…お困りのようじゃのう」

「誰!?!?!?」

聞きなれない老人の声に驚く3人、振りむいた先には能面を被ったジジイの姿があった。

 

-つづく-