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【脳内創作】ローナ~銀陽の少女~ 第二十一話「灼熱の大地」

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スカイウッドの戦いを経て、またひとつ強くなり旅を続けているローナ一行。
次なる目的地はスカイウッドから陸続きでいける次元「ヴォルカノン」に来ていた。
ここは岩肌と活火山に覆われた非常に暑い炎の次元であり、麓の村「ツサク」は温泉街として栄えている。
が、ローナ達が目指すべき場所は火山を登ったところにあるのだ。
無論無策で向かうわけもなく、ツサクにて休息と情報収集と準備を行うことにした。

3人が旅館にて火山を登った中腹に古い神殿が建っているという話を聞いた。
但しその神殿の周りには溶岩に囲まれているという話や、その近くで巨大なドラゴンを見たという物騒な情報も聞こえてきた。
そしてもう一つ重要な情報として、この神殿は火山の中に集落を構えるリザードマンの一族が管理しているということ。

ならば話は早い!ということで3人は温泉に浸かって疲れを癒し、情報をもとにリザードマンの集落を目指すのであった。

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ヴォルカノン火山道中、やはり活火山ということもあって暑い。
しかしもともと普通の服装であるローナはともかく、制服が鎧を兼ねているクララと一見白ロリだがれっきとした法衣であるナタリーは着替えるわけにもいかないのでツサクで購入した冷却用の魔法結晶石で冷やしながら歩いていくのだった。

朝から数時間歩いて、とうとうリザードマンの集落に到着した。

「ほぉ、人間のお客さんとは珍しい。こんなところまでよくいらっしゃいましたなー」
集落の入り口で作業をしていたリザードマンが気さくに話しかけてくれた。
見た目はいかついが穏やかな性格であり、歌や踊りを愛する優しい種族だ。

「すいません、この山の神殿についてお聞きしたいのですが…」
「あの神殿ですか…人間の方はおろか我々も近づきませんよ。あそこは危険すぎます。」

「ですよね…でも私たちはどうしてもあそこに行かなければいけないんです!」

ローナがことのあらましを話していると、話を聞きつけてくれたのか長老とおぼしきリザードマンが話をしてくれた。

「旅のお方、あの神殿は我々が祀っているもののあそこは火神様と呼ばれる大きな火竜が住んでおります。話はできますが非常に気難しい御方、過酷な環境もあって無事に帰ってこれるかも…」
「そんな…」
「どうにか!どうにか行く方法は!ありませんか!?」

もちろんあきらめるわけにはいかず、クララが長老に食い下がる。

「ふ~む…」
「信じてもらえないかもしれませんが、オロチが復活しようとしています。それを食い止めるためにも神殿で宝珠の力を合わせたいのです。」

ローナが宝珠を取り出した。アズマ、スカイウッドと廻り力が強まった宝珠を目の当たりにしたリザードマン達は神秘的な輝きに目を奪われている。

「何か大きな力を持っていますな…わかりました、我々にも協力させてください。」
「「「ありがとうございます!!」」」

そういうとリザードマン一同準備に取り掛かる。

「ローナさんと言いましたな、この首飾りを持っておいきなさい」
「これは?」
「我々サラマット族に伝わる友好の首飾りです。これを見てくれれば火神様も話を聞いてくれるでしょう。」

黒曜石で作られた牙のような形の首飾りだ、宝珠と似ている神秘的な力を感じる。
炎の力が宿っているのだろうか?

「地図を用意しましょう。あと護衛に若い者をつけたいところですが…」
「私達三人だけで行きます!」

こうして、サラマット族に見送られて3人は火山のさらに上を目指して出発した。

 

-つづく-