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【脳内創作】ローナ~銀陽の少女~ 第一四話「騎士団領」

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 アズマでの冒険に一頻り付けて、スカイウッドに向かうため一度エリシオンに戻ってきたローナ一行。
長旅の疲れや騎士団への報告などといった件もありイルミナの都市、騎士団本部へ向かっていた。

「…なるほど、それは厄介なことになったね。」
クララの報告を聞いて遠くを見上げる騎士団長、ギルバート。
オロチの復活の脅威はもはやイズモだけの問題ではなく、エリシオン他周辺の次元にも危険が及ぶ。なんとしてでも水面下で食い止めなければならないのだ。

「オロチの復活阻止については我々もできる限りのことはしよう。では君達は、引き続き女王陛下の創作に当たってほしい。」
「「「はい!!」」」

オロチ復活を阻止するためにも、女王アマテラスの力が必要不可欠だ。
ローナ達は当面の目的通り、女王及び宝珠の捜索のため次元を渡り歩く。

3人がロビーに出ると、そこへ前からガタイのいい屈強な男が現れた。

「おう、ローナってのはお前か?」
「そうですけど…あなたは?」
「ご…ゴードン先輩!?」

どうやら騎士団員らしい。それにしてはこちらを睨んでいる。

「あの、私に何か御用ですか?」
「お前最近団長に気に入られてんな…俺は気に入らねえんだよなぁ…」
「えっ…先輩…それはどういう…」
「黙ってろクララぁ!俺はその小娘が気に入らねえんだよォ!!」
「えっえっえっ!?!?」

いきなり怒鳴られて困惑するローナ、そして委縮するナタリー。

「いいか?こちとら大変な目に合って命がけで戦ってるってのになんでお前みたいなよくわからん小娘が団長に気に入られてるんだ!?」
「せ…先輩…私達だって遊んでるわけじゃ…」
怒鳴り散らすゴードンをなだめようとするクララ、しかし…

「…さっきからなんですか黙って聞いていれば…あなたが騎士だからって偉いんですか!?」

ローナがついに怒った。

「ほぉ…いうじゃねえか小娘。そういった口を叩くからにはお前…わかってんな?」
「じゃあどうするっていうのですか…」
「決闘だァ!叩きのめしてやらァ!!」

ゴードンが大声で決闘を申し出た。

「ちょっと先輩!何考えてるんですか!?ローナもほら、やめてよ!!」
「ろろろローナさん、落ち着いてください!あんな強そうな人相手にしたらしんじゃいますよ!!!!」
「止めないでクララ、ナタリー!私こういう人が一番許せない!その決闘…受けて立ちます!!」

突然の出来事に無音になるロビー。

「いい度胸じゃねえか…じゃあ明日の昼過ぎ、場所は騎士団領の闘技場だ!逃げるんじゃねえぞ…」

そう言って去っていった。

「ちょちょちょちょっとローナ!あなた何考えてるの!?ゴードン先輩は騎士団員でも指折りの豪傑なのよ!それを真っ向から決闘を受けるだなんて…」
「心配しないでクララ、私あの人には…負ける気がしないから」

慌てるクララに対して、先ほどと違い非常に落ち着いているローナ。

「負ける気がしないって…本当に大丈夫なのかしら…?」
「ローナさん…ケガだけは気を付けてくださいね…」
「二人とも心配してくれてありがとう。今はまだ時間あるし、ちょっとお茶でも飲みに行きましょ」

そういって建物を出て街に飛び出していった。

「あーあ、これは面白いことになったね~。エドワードはどう思う?」
「あのローナって子…タダモンじゃアないねェ。あの団長とクララちゃんのお気に入りだろォ?実力はあるんじゃないのォ?パーシーはあの子のこときになるン?」

パーシーと呼ばれた小柄な騎士、エドワードと呼ばれた背の高い騎士がロビーのベンチで噂話をしていた。

「確かイズモからきたんだっけ?何か不思議な力でもあるんじゃないかな?まあボクはそういう女の子嫌いじゃないよ」
「ま、お手並み拝見といきますか。」

~つづく~