前の話
キャラ紹介
創作物の取り扱いについて
「グフフフフ…貴様ラト吾輩ガ戦ウダト…！？オモシロイ！！」
復活したオロチに対峙する、ローナ一行。
疲弊しながらもイズモを、世界を守るため覚悟を決める。
「滅ビヨ！！」
オロチの口から瘴気を帯びた熱線が放たれる。避けられそうにもない速度の攻撃だが、クララが敢えて前に立つ！！
「この程度なら！ナタリー、お願い！」
「お任せください！！」
「「聖盾(ｲｰｼﾞｽ)！！」」
クララの持つ盾に光に包まれ、巨大な光の盾を作り出す。オロチの強力な瘴気の熱線を弾き返した。
聖盾、それはクララのエンチャント魔法とナタリーの奇跡の聖術を組み合わせた、2人の「大切なものを守りたい」という想いが形となった、最強の「護りの合体術」である。
「ゲファファ…中々ヤリオルナ…ムッ！？」
「甘い！！」
熱線を吐き終えて余裕の表情を見せるオロチを、上空からローナが襲い掛かる。
クララとナタリーが攻撃を受け止めていたその裏で、ウミヒコがローナを天高く突き上げ、空からの奇襲作戦を慣行。
七支刀に自身の神通力を纏わせ、オロチの後頭部目掛けて突き刺した！！
「いくらどんなに強大な瘴気の力でも…この距離から直接突き刺せば…！！」
「ヌッ…グオオオオオオオッ！！！！！！」
手ごたえはあった…が！！
「！！…いけないローナさん、そこから離れて！！！」
「な…何これ…！？」
何かを察したナタリーの呼びかけに答える暇もなく、ローナは傷口から噴き出た瘴気の煙に呑まれる。
「ゲファファファファ、馬鹿ナヤツヨ！自ラ瘴気ニ飲マレオッテ！！」
「それはどうかした？まだよ！！」
クララが自信ありげにそう答え、剣にエンチャントをかけて風を起こす。
更にナタリーがその風に浄化の聖術を載せ瘴気を振り払う。
瘴気に呑まれたローナはというと、七支刀にその風を受けて回転し、瘴気を振り払いつつオロチの後頭部から飛び降りた。
「ふう…二人ともありがとう！」
「ふふふ、当然でしょ？」
「もう…ローナさんったら無茶しないでくださいね？」
「オノレ…下手ニ出レバ調子ニ乗リオッテ…！！」
「今度はオラの番だ！くらえぇぇぇぇぇぇぇぇい！！」
ローナを打ち上げた後、力を溜めていたウミヒコが口から超大なエネルギーが放たれる。
これぞアンタークの勇者、キーラより直伝の必殺技「プラズマキャノン」！
身体のエネルギーを強烈な電気へ変換し、電気と水の塊をぶつける大技だ。
「グゲアァァァァァァァァァァァァァァ！！！！！！！！！！」
ウミヒコの全身全霊の力と怒りを込めた、水と電のエネルギーが炸裂。
自身の復活が未完全だったのもあり、ローナの入れた傷口から漏れた瘴気により消耗したオロチにとっては痛手だった。
「やったか！？」
「いえ…まだみたいです…」
「しぶといわね…」
「お母さん達が【封印】という選択をしたのもよくわかるよ…」
ローナ達も消耗している。決して旗色はいいとは言えない状況だった。
「オノレ…オノレ…！許サン！許サンゾ！！…ダガ今ハ貴様ラト構ッテハラレヌ！」
オロチはそう言い捨て、空高く飛んでいった。
「逃げるの！？待ちなさい！！」
激昂するクララ。
「ゲファファ…楽シミハ取ッテオイテヤロウ…吾輩ノ代ワリニコヤツラヲ戦ウガヨイ」
「こやつら…？まさか！！」
オロチが空に向かって吠えると、地面から無数のゾンビのような武者が現れた。
「知ッテオロウ、吾輩ニ身体ヲ捧ゲタモノノ得意技ダッタヨウダナ！サアイズモノ堕武者達ヨ！今コソ愚カナル女王ノ血族ニ復讐ヲスルノダ！！」
「なんてことを…！」
オロチは無数の亡骸を掘り起こし、堕武者としてローナ達にけしかける。
あと一歩というところで大物を逃し、敵に囲まれるローナ一行。運命や如何に。
-続く-
